歯科健診と歯科検診の違いとは? – 正しく理解しよう!

「歯科健診」と「歯科検診」。どちらも「しかけんしん」と読みますが、実は意味が異なります。一般的には混同されがちですが、正式な用語としてはそれぞれ異なる目的や内容を持っています。
今回のコラムでは、歯科健診と歯科検診の違いについて詳しく解説し、どのような場面で使われるのか、また、それぞれの重要性についても説明していきます。
1. 歯科健診と歯科検診の基本的な違い
歯科健診とは?
「歯科健診」は、口腔の健康維持や病気の予防を目的とした健康診断です。主に、むし歯や歯周病などの口腔トラブルがないかをチェックし、異常があれば早期治療を促します。
歯科健診の特徴
- 予防を目的とした定期的なチェック
- 健康な歯を維持するために実施
- 学校や職場、自治体などで実施されることが多い
歯科検診とは?
一方、「歯科検診」は、歯や口の中の病気の有無を診断し、異常があれば治療につなげることを目的とした検査です。
歯科検診の特徴
- 口腔内の異常(むし歯、歯周病、口腔がんなど)の有無を診断する
- 治療の必要性を判断する
- すでに異常がある可能性が高い場合に受ける
一言でまとめると…
「歯科健診」 → 歯が健康か調べることが目的(病気がないかチェック)
「歯科検診」 → 早期発見が目的(病気があるか調べる)

2. 歯科健診の具体的な内容
歯科健診は、歯の健康状態を調べることが目的です。以下のようなチェックが行われます。
歯科健診の主な内容
- むし歯のチェック
→ 初期のむし歯がないか確認する。 - 歯周病のチェック
→ 歯ぐきの腫れや、出血がないかを確認する。 - 噛み合わせ・歯並びの確認
→ 歯並びが悪くないか、顎に負担がかかっていないかをチェック。 - ブラッシング指導
→ 正しい歯磨きの仕方や、デンタルフロスの使い方をアドバイス。
ポイント
一般的に定期健診や、1歳6ヶ月健診、3歳児健診、学校歯科健康診断、また自治体で行われる40歳、50歳、60歳、70歳の歯周疾患健診や特定健診といった特定健診のことを指します。その場で歯のクリーニングや虫歯の治療をする事はなく、あくまでもチェックのみになります。
3. 歯科検診の具体的な内容
歯科検診は、むし歯や歯周病などになっていないか早期発見することを目的に行われます。
歯科検診は、むし歯や歯周病などになっていないか早期発見することを目的に行われます。
- むし歯の診断
→ レントゲン撮影を行い、目視では分からないむし歯もチェック。 - 歯周病の診断
→ 歯周ポケットの深さを測り、歯周病の進行度を評価。 - 口腔がんの検査
→ 舌や歯ぐき、頬の内側などに異常な腫れがないか確認。 - 顎関節症の診断
→ 顎の痛みや開閉の問題があるかを検査。 - 歯のメインテナンス
→ 歯磨きでは落としきれない歯の汚れや歯石を、専用の機器を使用してクリーニングを行います。
受けるタイミング
- 歯が痛いとき
- 歯ぐきが腫れたとき
- 口の中に違和感があるとき
このように、「健診」は予防を、「検診」は診断を目的という違いがあります。
4. 歯科健診と歯科検診の実施場所の違い

5. 歯科健診と歯科検診の重要性
なぜ歯科健診が大事?
- むし歯・歯周病の予防意識が向上する
- 全身の健康維持につながる(糖尿病・心臓病のリスク軽減)
なぜ歯科検診が大事?
- すでに異常がある場合、早期発見・治療ができる
- 痛みや違和感の原因を特定し、適切な治療を受けられる
- 口腔がんなどの重大な病気の発見につながる
- 大きな治療を防ぐことで、医療費の節約につながる
つまり、歯科健診で予防を行い、歯科検診で病気を診断・治療することが大切なのです。
6. まとめ

「歯科健診」 → 予防目的で定期的に受ける(学校・職場・自治体など)
「歯科検診」 → 病気の有無を診断するために、歯科医院で受ける
このように、歯科健診と歯科検診は目的が異なるため、どちらも適切に活用することが大切です。
健康な歯を維持するために、ぜひ定期的な歯科健診/歯科検診を受けましょう!